Laravel、WordPress、CakePHP、素のPHP、レガシー保守は同じ「PHP経験」でも提案先が違います。
スキル研修教材
PHP
PHPはWebサービス、業務システム、WordPress、EC、レガシー刷新まで案件数が多い技術です。 新人SES営業は、文法を覚えるより先に「案件概要の言葉」「スキルシートの経験粒度」「面談での深掘り」「提案時の補足」をつなげて読めるようにします。
01 / Why
この技術を営業が知る意味
PHPは「古い言語」と一括りにされがちですが、SESではLaravelの新規開発、既存サービス保守、WordPress改修、ECサイト、PHP 5系から8系への移行など、案件の幅が広い技術です。 営業が見誤ると、Laravel経験者をWordPress運用に出したり、保守経験のみの人をAPI新規開発に提案したりしてミスマッチになります。
営業が見るべき中心は「PHP経験」ではなく中身
スキルシートにPHPと書かれていても、実態はWordPressのテーマ修正、Laravelでの業務システム開発、CakePHPの保守、素のPHPでのレガシー改修など大きく異なります。 案件概要の「PHP」という1語を、フレームワーク、工程、DB、インフラ、担当範囲に分解して読むことが重要です。
営業向けポイント
PHP人材は「Laravelで設計からできる人」「WordPress改修が得意な人」「レガシー保守に強い人」で提案先が変わります。
まず覚えること
DB、API、セキュリティ、Docker、Composer、Git、CI/CD、AWSまで見ると現場経験の粒度が分かります。
3年以上でも保守中心なら設計案件は弱く、1年台でもLaravel新規開発を濃く経験している人は提案余地があります。
APIは作ったのか呼び出したのか、AWSは構築したのか利用環境だったのか、面談で必ず分けて確認します。
02 / Overview
PHPの概要
PHPはサーバーサイドで動き、画面表示やDB処理、フォーム送信、ログイン、APIなどWebアプリの裏側を担当する言語です。 WordPress、EC-CUBE、Laravelなどのエコシステムが大きく、Web系SES案件で今もよく見ます。
PHPはWebに特化したサーバーサイド言語
1995年に登場し、HTMLを動的に生成する言語として広く使われてきました。学習コストが比較的低く、レンタルサーバーでも動かしやすい一方、大規模開発では設計力やモダンな書き方が求められます。
2026年時点では、PHP 5系はかなり古い保守環境、PHP 7系は移行対象として見ることが多く、モダンPHPはPHP 8.2以降、案件によってはPHP 8.3 / 8.4 / 8.5系の経験も確認対象になります。 営業は細かな文法差を覚えるより、「古い保守」「移行」「モダン開発」のどれに近い経験かを見極めます。
営業が押さえるPHPの顔
- Laravel
- 現在のPHP案件で最も見かけるフレームワーク。現行バージョン、API、認証、Migration、テスト経験まで見る。
- WordPress
- CMS。テーマ修正、プラグイン開発、保守運用で案件が多い。
- レガシー
- 素のPHP、CakePHP、古いバージョンの保守やモダン化。経験の見極めが大事。
PHPの強みと注意点
| 観点 | 強み | 営業が注意すること |
|---|---|---|
| 案件数 | Web系、EC、CMS、業務システムで案件が多い。 | PHP経験だけでなくLaravel、CakePHP、WordPressなど領域を確認する。 |
| 参画しやすさ | 保守改修や既存開発で若手が入りやすい案件もある。 | 設計、実装、テスト、運用のどこを担当できるかを見る。 |
| モダン化 | PHP 8、Docker、AWS、CI/CDと組み合わせる案件が増えている。 | 古いPHPだけの経験か、現代的な開発環境の経験があるかを分ける。 |
| 弱み | 歴史が長く、古い書き方や属人化した現場も残る。 | 「レガシー対応可」は強みだが、新規開発力とは別物として見る。 |
ポイント
- PHP経験は、Laravel・WordPress・レガシーで分けて見る。
- PHP 7系は現行感よりも移行・保守文脈で見る。モダンPHPはPHP 8.2以降の経験も確認する。
- 案件概要のPHPだけで判断せず、FW、DB、API、担当工程を必ず確認する。
03 / Stack
フレームワーク・開発環境の入口
PHP案件では、言語だけでなく動く環境もセットで出ます。営業はインフラ担当になる必要はありませんが、LAMP、LEMP、Docker、Composer、CI/CD、AWSが何を指すかを読めると案件理解が速くなります。
ここだけ先に押さえる
本番に近い開発環境でチーム開発した経験として見ます。利用のみか、環境構築までかは分けます。
管理画面修正、CRUD、REST API、認証、DB操作など、何をどの工程で担当したかを確認します。Composer、Docker、Git、CI/CDは加点要素です。
AWS上で開発しただけか、EC2/RDS/S3の構築・運用まで触ったかを確認します。
Linux
サーバーOS。案件概要ではLinux環境、CentOS、Ubuntuなどで出ます。
Apache / Nginx
Webサーバー。LAMPはApache、LEMPはNginxの構成です。
MySQL / MariaDB
PHPと組み合わされやすいRDB。SQL経験の深さを確認します。
PHP
アプリケーションの処理を担当。FWやバージョン確認が重要です。
開発環境とデプロイの見方
| 言葉 | 意味 | 案件概要・面談で見ること |
|---|---|---|
| XAMPP / MAMP | ローカルでPHP、DB、Webサーバーを動かす入門向け環境。 | 学習・小規模経験寄り。現場でのDocker経験とは分ける。 |
| Docker / Laravel Sail | 本番に近い環境を手元で再現するコンテナ環境。 | モダン案件では評価されやすい。環境構築したか利用のみか確認する。 |
| Composer | PHPのパッケージ管理ツール。npmのPHP版に近い。 | Laravel案件ではほぼ前提。ライブラリ追加や依存関係管理の経験を見る。 |
| CI/CD | GitHub Actions、GitLab CIなどでテストやデプロイを自動化する仕組み。 | モダン案件では加点。手動FTPだけの現場とは開発文化が違う。 |
| AWS | EC2、RDS、S3、CloudFront、ElastiCacheなどを使うクラウド構成。 | PHP実装だけか、AWS環境の構築・運用まで触ったかを確認する。 |
ポイント
- LAMP/LEMPはPHPが動く基本構成として押さえる。
- Docker、Composer、Git、CI/CDがあるとモダンな開発現場の経験として見やすい。
- AWS環境参画とAWS構築・運用経験は分けて確認する。
04 / Framework
フレームワークの読み方
現代のPHP案件はフレームワーク前提が多いです。フレームワークは、ルーティング、DB操作、認証、テンプレート、セキュリティ対策などを標準化する土台です。
Laravel
最重要。Eloquent ORM、Blade、Artisan、Migration、Queue、API開発など。SESで最も需要が高いPHP FWです。現行案件ではLaravelのバージョン、PHP 8.2以降との組み合わせ、テストやレビュー経験も見ます。
CakePHP
規約重視のMVC FW。国内の既存システムや保守改修で見ます。BakeによるCRUD生成も特徴です。
Symfony / CodeIgniter
Symfonyはエンタープライズ寄り、Laravel内部でも利用。CodeIgniterは軽量で小規模や旧システムに残ります。
Slim / FuelPHP
SlimはAPI向けのマイクロFW。FuelPHPは国内保守案件で見ることがあります。Laravel経験とは別で確認します。
Laravel経験ありを雑に扱わない
一覧・登録・更新・削除だけか、API、認証、バリデーション、権限、Queueまで触っているかで提案先が変わります。
Laravelで画面を作った経験と、REST APIを設計・実装した経験は別物として見ます。
PHPUnit、コードレビュー、Git運用、CI/CD、Docker環境の経験があると現行Laravel案件に出しやすくなります。
MVCは案件理解の基本語
| 要素 | 意味 | 営業が聞くこと |
|---|---|---|
| Model | データ処理、ビジネスロジック、DB操作。 | EloquentやSQLでどの程度DB処理を実装しましたか。 |
| View | 画面表示、テンプレート、HTML/CSSとの接続。 | BladeやSmartyなどテンプレートの修正経験はありますか。 |
| Controller | リクエストを受け、ModelとViewをつなぐ。 | ルーティングからController実装まで担当しましたか。 |
ポイント
- PHP案件の中心はLaravelだが、CakePHPや独自FWの保守案件も残る。
- Laravel経験は、バージョン、担当工程、API、認証、Migration、テストまで確認する。
- MVCを理解すると、候補者が画面だけか、DB処理まで触ったかを聞き分けやすい。
05 / WordPress CMS
WordPress / CMSとは何か
WordPress案件をLaravel案件や一般的なPHPアプリ開発案件と混同しないために、まずCMSの役割を押さえます。 WordPressは「誰でもできる簡単な作業」ではなく、管理画面操作からPHP開発、保守設計まで幅がある領域です。
CMSは、Webサイトを管理画面から更新できる仕組み
CMSはContent Management Systemの略です。Webサイトの記事、画像、固定ページ、メニュー、カテゴリなどを、管理画面から登録・更新・削除できる仕組みを指します。
通常のWebサイト開発では、ページの文章や画像を変えるたびにエンジニアがHTMLやPHPを修正する必要があります。 CMSを使うと、非エンジニアでも管理画面から記事投稿、画像差し替え、ページ更新ができるため、サイト運用がしやすくなります。
WordPressはCMSの代表例
- 用途
- コーポレートサイト、採用サイト、オウンドメディア、ブログ、LP、会員サイトなど。
- 強み
- 管理画面、テーマ、プラグイン、投稿機能があり、運用しながらサイトを育てやすい。
- 注意
- 管理画面操作だけの経験と、PHPでテーマ・プラグインを開発した経験は別物として見る。
ここだけ先に押さえる
記事や画像を管理画面から更新できるため、非エンジニアでもサイト運用しやすくなります。
記事入稿、テーマ修正、プラグイン開発、REST API連携では必要なスキルが違います。
WordPress改修案件では、Laravel経験よりWordPress固有のテーマ・プラグイン・保守経験が評価されることがあります。
WordPress案件でよくある作業
| 作業 | 内容 | 営業が見るポイント |
|---|---|---|
| 記事入稿・管理画面操作 | 記事作成、画像差し替え、固定ページ更新、メニュー変更など。 | PHP開発経験としては弱い。運用サポート寄りとして見る。 |
| 既存テーマの修正 | テンプレート、CSS、JavaScript、表示崩れ、文言や導線の修正。 | どのテンプレートを触ったか、PHP修正があるか確認する。 |
| オリジナルテーマ作成 | デザインやHTMLをもとに、WordPress用のテーマをゼロから作る。 | WordPress開発経験として強い。テンプレート階層の理解を見る。 |
| プラグイン設定・調整 | 既存プラグインの導入、設定、軽微な調整。 | 設定だけか、PHPで独自改修したかを分ける。 |
| プラグイン開発 | 独自機能をプラグインとして実装する。 | PHP開発力として評価しやすい。設計・保守経験も聞く。 |
| カスタム投稿・カスタムフィールド | 通常の記事以外に、事例、求人、商品、FAQなど独自データを管理する。 | CMS構造を理解しているか見やすい経験。 |
| フォーム改修 | お問い合わせフォーム、確認画面、通知メール、バリデーションの調整。 | 個人情報やスパム対策も絡むため、慎重な実装経験を見る。 |
| 保守・セキュリティ対応 | アップデート、バックアップ、脆弱性対応、不要プラグイン整理。 | WordPressは攻撃対象になりやすい。運用保守経験として評価する。 |
| REST API / ヘッドレスCMS | WordPressを管理画面・コンテンツ管理に使い、表示側は別のフロントで作る構成。 | API連携やフロント分離の理解があると上級寄り。 |
運用・軽微修正
記事入稿、管理画面操作、画像差し替え、既存テーマの軽微修正が中心。
注意LaravelなどのPHPアプリ開発経験としては扱わない。
テーマ改修
テーマカスタマイズ、テンプレート修正、カスタム投稿、カスタムフィールド、フォーム改修を担当。
提案先既存サイト改修、CMS機能追加、運用保守案件。
開発・保守設計
オリジナルテーマ、独自プラグイン、REST API連携、セキュリティ対応、バックアップ設計を担当。
提案先WordPress開発、会員サイト、メディア基盤、ヘッドレスCMS案件。
経験の混同
初級のWordPress経験を、Laravel新規開発や業務アプリ開発のPHP経験として扱うとミスマッチになりやすい。
確認管理画面操作か、PHPでの実装かを必ず分ける。
営業が確認すべき質問
- WordPressでは管理画面操作が中心でしたか、それともPHPで実装しましたか。
- テーマ修正、オリジナルテーマ作成、プラグイン開発のどれを担当しましたか。
- カスタム投稿タイプやカスタムフィールドを実装した経験はありますか。
- 既存テーマの修正と、ゼロからのテーマ作成ではどちらの経験がありますか。
- WordPress REST APIや外部サービス連携の経験はありますか。
- セキュリティアップデート、バックアップ、脆弱性対応などの保守経験はありますか。
提案時の見方
- 運用中心なら、CMS運用・記事更新・軽微改修として提案する。
- テーマやテンプレート修正ができるなら、WordPress改修案件に合いやすい。
- 独自プラグインやREST API連携があるなら、WordPress開発案件で強く推せる。
- Laravel新規開発に出す場合は、WordPress以外のPHPアプリ開発経験も確認する。
WordPress案件とLaravel案件の違い
| 比較観点 | WordPress | Laravel |
|---|---|---|
| 主な用途 | コーポレートサイト、採用サイト、メディア、ブログ、LP、会員サイト。 | 業務システム、SaaS、管理画面、API、会員機能などのWebアプリ。 |
| 案件の種類 | 既存サイト改修、テーマ調整、プラグイン対応、運用保守、CMS連携。 | 新規開発、機能追加、API開発、DB設計、認証、テスト、保守改修。 |
| 求められるPHP経験 | テーマ構造、テンプレート、functions.php、プラグイン、WordPress REST API。 | MVC、Controller、Model、Migration、Eloquent、FormRequest、Queue、PHPUnit。 |
| 管理画面操作と開発経験 | 管理画面操作だけの経験もあるため、PHPで何を実装したか確認が必要。 | 管理画面を作る側の開発が多く、設計・DB・APIまで見る必要がある。 |
| 提案時の注意点 | Laravel経験より、WordPress固有のテーマ・プラグイン・保守運用経験が評価されることがある。 | WordPress経験者をそのまま新規Laravel開発へ提案するのは危険。別のPHPアプリ開発経験を確認する。 |
ポイント
- CMSは、記事や画像を管理画面から更新しやすくする仕組み。
- WordPress経験は、管理画面操作・テーマ修正・プラグイン開発・REST API連携で粒度が違う。
- 初級のWordPress経験を、LaravelなどのPHPアプリ開発経験として扱わない。
06 / CMS DB API
WordPress、DB、API、セキュリティ
PHP案件では、LaravelだけでなくWordPress、MySQL、REST API、セキュリティ知識も頻出です。これらは提案時の差別化材料にも、ミスマッチの原因にもなります。
WordPress
テーマカスタマイズ、オリジナルテーマ、プラグイン開発、REST API連携。単なる入稿運用と開発経験は分けて確認します。
データベース
MySQL、PostgreSQL、MariaDB、Redis。SQL、JOIN、正規化、ER図、Index、Migrationの経験を見ます。
APIとセキュリティ
REST API、JSON、認証、SQLインジェクション、XSS、CSRF。Laravelなら標準機能の理解も確認します。
この章でまず覚えること
管理画面操作、テーマ修正、プラグイン開発、ヘッドレスCMS連携は別レベルです。
外部APIを呼び出した経験と、自社APIを設計・実装した経験は分けて聞きます。
JOIN、Index、Migration、SQLi/XSS/CSRF対策の説明ができるか確認します。
営業が混同しやすい技術差分
| 言葉 | 弱い読み方 | 正しい確認 |
|---|---|---|
| WordPress経験 | PHP開発経験として一律に扱う。 | テーマ修正、プラグイン開発、管理画面運用、ヘッドレスCMSのどれかを聞く。 |
| SQL経験 | SELECTが書ければDB経験ありと見る。 | JOIN、Index、トランザクション、Migration、パフォーマンス改善まで確認する。 |
| API開発 | 外部APIを使っただけでもAPI開発と扱う。 | APIを作ったのか、呼び出したのか。認証、ステータスコード、設計に関わったか聞く。 |
| セキュリティ | 言葉を知っていれば十分と見る。 | SQLi、XSS、CSRFをどう防いだか、Laravelでどの機能を使ったか聞く。 |
ポイント
- WordPress経験は、運用操作かPHP開発かを必ず分ける。
- DB経験はSELECTだけでなく、設計・性能改善・Migrationまで見る。
- APIとセキュリティは、用語理解ではなく実装経験まで確認する。
07 / SES Use Case
SES案件での使われ方
PHPはWebサービスの裏側で使われます。案件概要では「PHP」とだけ書かれていても、実際には新規開発、保守改修、モダン化、CMS、EC、API連携などに分かれます。
Laravel新規開発
業務システム、SaaS、管理画面、API。要件定義、基本設計、詳細設計、実装、テストまで工程確認が大事です。
既存システム保守
不具合改修、機能追加、調査、テスト。レガシーコード読解力や慎重な改修経験が評価されます。
WordPress / CMS
コーポレートサイト、メディア、LP、会員サイト。デザイン反映か、PHPで機能開発したかを分けます。
ECサイト
EC-CUBE、決済連携、在庫、会員、クーポン。個人情報や決済があるためセキュリティ理解も重要です。
レガシー移行
PHP 5系から8系、独自PHPからLaravel、オンプレからAWSなど。調査、影響分析、段階移行の経験を見ます。
API・外部連携
フロントエンド分離、スマホアプリ向けAPI、決済、SNSログイン、地図連携。設計経験があると強いです。
AWS運用
EC2、RDS、S3、CloudFront、ElastiCache。PHP実装に加えてインフラ理解がある人材は提案幅が広がります。
パフォーマンス改善
OPcache、Redis、N+1解消、Index、CDN。高トラフィック案件や既存改善で評価されます。
ポイント
- PHP案件は、Laravel新規開発、保守改修、WordPress、EC、移行、API、AWSで分類する。
- 案件分類が違うと、提案すべき人材像も面談で聞くことも変わる。
- 新規開発だけでなく、レガシー保守や移行経験も案件によっては強い武器になる。
08 / Practice
実案件概要の読解演習
架空の案件概要を使って、どんな人を提案すべきか、スキルシートのどこを見るべきか、登録面談で何を聞くべきか、提案コメントでどう補足するかを練習します。
演習1: Laravel新規開発案件
案件概要
PHP / Laravel / MySQL / AWS。基本設計〜テスト。REST API開発あり。Docker環境。PHP経験3年以上。
提案しやすい人材像
Laravelで設計〜実装〜テストを一人称で担当し、API、DB、Git/Dockerでのチーム開発経験がある人。
スキルシートで見るポイント
Laravelバージョン、Controller/Eloquent/Migration、REST API、認証、PHPUnit、AWS構成理解、担当工程。
面談で聞くこと
APIは設計からか、認証やエラー設計は担当したか、Docker環境は利用のみか構築もしたか。
提案例
Laravelで基本設計から実装・テストまで経験があり、REST API、Migration、Docker環境での開発にも対応可能です。
演習2: WordPress改修案件
案件概要
WordPress / PHP / JavaScript / CSS。既存サイト改修。テーマカスタマイズ、プラグイン調整、運用保守。
提案判断
Laravel経験者をそのまま出すより、WordPressのテーマ構造、テンプレート、プラグイン調整に慣れた人が合いやすい。
見るポイント
管理画面操作だけか、PHPでテーマ修正やカスタム投稿を実装したか。JavaScript/CSSで表示調整できるか。
面談で聞くこと
どのテンプレートを修正したか、functions.phpを触ったか、プラグイン設定か独自改修か。
提案例
WordPressの既存テーマ改修、カスタム投稿、プラグイン調整、CSS/JavaScriptでの表示修正まで対応経験があります。
演習3: レガシーPHP移行案件
案件概要
PHP 5系 / 独自フレームワーク / MySQL。PHP 8系への移行。既存コード調査、影響範囲確認、段階的な改修。
提案しやすい人材像
新規開発だけの人より、古いPHPや独自FWの保守、既存コード読解、影響調査、慎重な改修経験がある人。
見るポイント
レガシー保守、PHPバージョンアップ、非互換調査、テスト観点作成、段階移行の経験。
面談で聞くこと
既存コードをどう調査したか、影響範囲をどう洗い出したか、移行時の不具合をどう防いだか。
提案例
古いPHP環境の保守改修経験があり、既存コード調査、影響範囲確認、PHP 8系移行に向けた段階改修に適性があります。
演習4: ECサイト構築・改修案件
案件概要
PHP / EC-CUBE / MySQL / AWS。ECサイトの機能追加と改修。決済連携、在庫・会員・受注管理、クーポン機能。個人情報と決済情報を扱う。
提案しやすい人材像
EC-CUBEや独自ECの開発・改修経験があり、決済連携やセキュリティ、個人情報の取り扱いに慎重で、繁忙期の負荷も意識できる人。
スキルシートで見るポイント
EC-CUBEのバージョン、プラグイン開発、決済API連携、在庫・会員・受注まわりの実装、SQLi/XSS/CSRF対策の経験。
面談で聞くこと
決済は外部サービス連携か自前実装か、個人情報や決済情報をどう保護したか、セール時のトラフィックを意識した経験はあるか。
提案例
EC-CUBEでの機能改修と決済API連携の経験があり、会員・在庫・受注まわりの実装とセキュリティ配慮まで対応可能な候補者です。
この演習のまとめ
- Laravel、WordPress、レガシー移行、ECでは、提案すべき人材像が大きく違う。
- 案件概要を見たら、スキルシート確認、面談質問、提案コメントまでセットで考える。
- 「PHP経験あり」ではなく、その案件で任せたい作業に近い経験を探す。
09 / Keywords
案件概要でよく見るキーワード
案件概要の単語は、候補者の経験と照合するための入口です。知らない単語を飛ばさず、役割、工程、環境、求める深さに分けて読みます。
言語・FW
PHP 7系移行PHP 8.2+PHP 8.3PHP 8.4PHP 8.5Laravel 12/13CakePHPSymfonyCodeIgniterFuelPHPWordPressEC-CUBE
開発環境
LAMPLEMPApacheNginxDockerComposerGitLinuxVS Code
DB・API
MySQLPostgreSQLMariaDBRedisREST APIJSONJWTMigrationJOIN
クラウド・品質
AWSEC2RDSS3CloudFrontCI/CDPHPUnitN+1SQLiXSSCSRF
案件概要の読み方
「PHP/Laravel経験3年以上」だけでは不十分です。新規開発か保守か、設計からか実装のみか、APIありか、DB設計ありか、AWSやDockerが必須かを確認すると、提案できる人材の輪郭がはっきりします。 2026年時点の現行感を見るなら、PHP 8.2以降、Laravelの現行サポート中バージョン、Composer、Docker、CI/CD、テスト経験も合わせて確認します。
10 / Skill Sheet
スキルシートの読み方
PHP人材のスキルシートでは、技術名の羅列ではなく「どの領域で、どの工程を、どの深さまで担当したか」を読みます。 特にLaravel、WordPress、DB、API、AWS、テスト、レガシー対応は分けて確認します。
案件経験を見るチェック
提案前に確認するチェック
強く読める記載
「Laravel 12/13系など現行サポート中のLaravelで管理画面とREST APIを設計・実装。Eloquent、Migration、FormRequest、認証、PHPUnitを担当。Docker環境でGitHub ActionsによるCIを利用」
技術、工程、担当範囲、開発環境がそろっており、Laravel案件に提案しやすい記載です。
追加確認が必要な記載
「PHPを使用したWebサイト改修」「WordPress対応」「DB操作」「API連携」
言葉が広すぎます。実装したのか、既存コードを軽く修正したのか、管理画面で設定しただけなのかを面談で確認します。
スキルシート記載の判定カード
画面修正や軽微な不具合改修のみ。設計やDB周りの説明がない。
Controller、Model、Blade、Migrationを使ってCRUD機能を実装。
要件をもとにDB設計、API設計、認証、テスト、レビューまで担当。
記事入稿、プラグイン設定、既存テーマの軽微な調整が中心。
テーマカスタマイズ、テンプレート修正、カスタム投稿の実装経験あり。
オリジナルテーマ、プラグイン開発、REST API連携、セキュリティ運用まで担当。
既存SQLの実行や簡単なSELECTのみ。
JOINを使った検索、CRUD実装、Migrationでのテーブル変更を担当。
ER設計、Index、トランザクション、N+1対策、遅いSQLの改善まで経験。
AWS上で動くサービスに参画したが、設定や運用には触れていない。
EC2、RDS、S3などの構成を理解し、ログ確認やデプロイを担当。
PHPアプリのAWS構成設計、CI/CD、キャッシュ、監視、障害対応まで経験。
ポイント
- スキルシートでは、技術名よりも担当工程、実装範囲、成果物を見る。
- Laravel、WordPress、DB、AWSは記載の粒度に差が出やすいので面談で補う。
- 「経験あり」をそのまま提案せず、△ / ○ / ◎で任せられる範囲を整理する。
11 / Interview
登録面談で聞くこと
PHP面談では、知識の暗記より「その案件で何を実装し、何を判断したか」を確認します。スキルシートの曖昧な言葉を具体化する場です。
基礎確認
- PHPの実務経験は、Laravel、CakePHP、WordPress、素のPHPのどれが中心ですか。
- PHP 5系・7系・8系の案件経験はありますか。保守、移行、モダン開発のどれに近い経験ですか。
- MVCを、ご自身が担当した機能に置き換えて説明できますか。
- MySQLでは、JOINやMigration、Index設計をどこまで担当しましたか。
- セッションとCookieの違いを、ログイン機能の経験とあわせて説明できますか。
実務深掘り
- Laravelで使った機能は何ですか。Eloquent、Blade、Artisan、FormRequest、Queue、Middlewareなど。
- API開発では、エンドポイント設計、認証、ステータスコード、エラー設計のどこを担当しましたか。
- N+1問題や遅いSQLを改善した経験はありますか。どう調査し、どう直しましたか。
- SQLインジェクション、XSS、CSRF対策を実装で意識した経験はありますか。
- Docker、Composer、Git、CI/CDは利用のみか、環境構築や設定変更まで担当しましたか。
回答の見極め例: △ / ○ / ◎
同じ「できます」でも、回答の具体性でレベルが変わります。新人営業は、担当範囲、再現性、トラブル対応まで聞きます。
| 質問例 | 弱い回答 | 提案可能な回答 | 強く推せる回答 |
|---|---|---|---|
| Laravelで何を担当しましたか | 画面を作っていました。詳しい機能名はあまり覚えていません。 | Controller、Model、BladeでCRUDを実装し、Migrationでテーブル変更もしました。 | 要件からDB設計、API設計、認証、バリデーション、テスト、レビューまで担当しました。 |
| N+1問題とは何ですか | DBが遅くなる問題です。 | ループ内で関連データを都度取得しSQLが増える問題で、Eager Loadingで解消しました。 | ログやDebugbarでSQL発行数を確認し、withで事前取得、Index見直し、レスポンス改善まで行いました。 |
| API設計で意識したことは | JSONで返すことです。 | HTTPメソッド、URL、ステータスコード、バリデーションエラーの返し方を意識しました。 | 認証、権限、エラー設計、ページネーション、互換性、フロント側との責務分担まで設計しました。 |
| WordPressで何をしましたか | 記事更新とプラグイン設定をしました。 | 既存テーマのテンプレート修正、カスタム投稿、フォーム改修を担当しました。 | オリジナルテーマ、独自プラグイン、REST API連携、脆弱性対策、バックアップ設計まで経験しました。 |
| セキュリティ対策は | 気をつけて実装していました。 | SQLiはプレースホルダ、XSSはエスケープ、CSRFはトークンで対策しました。 | Laravel標準機能を使い、入力バリデーション、認可、ログ、脆弱性指摘への修正まで対応しました。 |
ポイント
- 登録面談では、スキルシートの曖昧な言葉を具体化する。
- Laravel、API、DB、セキュリティ、開発環境は「何を担当したか」まで聞く。
- 強い候補者ほど、トラブル対応や判断理由を自分の言葉で説明できる。
12 / Level
レベル感の見極め
PHP人材のレベルは経験年数だけでは判断できません。どのFWで、どの工程を、どの品質で担当できるかを見ます。
実装補助・改修
PHP基本文法、簡単なCRUD、HTML/CSS、既存コードの軽微修正。指示を受けて実装できます。
提案しやすい案件テスト、保守改修、画面修正、WordPressテーマ調整。
Laravel実装者
LaravelでCRUD、API、DB操作、テストを一人称で実装。GitやDockerでの現場開発に慣れています。
提案しやすい案件Laravel開発、管理画面、API、業務システム開発。
設計・改善担当
基本設計、DB設計、API設計、性能改善、セキュリティ、AWS構成理解まで持っています。
提案しやすい案件設計からの参画、既存改善、モダン化、AWS連携。
技術選定・移行推進
アーキテクチャ選定、コードレビュー、チーム指導、PHP 5から8やLaravel移行の設計を担えます。
提案しやすい案件テックリード、リプレイス、品質改善、リーダー案件。
レベル判断の軸
初級は「指示された修正ができる」、中級は「機能を一人称で実装できる」、上級は「設計と改善ができる」、リード級は「技術判断とチーム品質を担える」と見ると整理しやすくなります。
ポイント
- 経験年数だけでなく、担当範囲と判断の重さでレベルを見る。
- 初級は改修、中級は一人称実装、上級は設計・改善、リード級は技術判断が目安。
- PHP経験3年以上でも、設計・API・DB・レビュー経験がなければ上級とは限らない。
13 / Mismatch
営業がミスりやすい提案
PHPは案件数が多い分、雑に提案するとミスマッチも起きやすい技術です。よくある失敗を先に押さえます。
新人がやりがちなミスマッチ
| よくあるミス | なぜ危ないか | 提案前に確認すること |
|---|---|---|
| WordPress経験をLaravel案件にそのまま提案する | CMS運用とLaravelアプリ開発では必要な設計・実装経験が違う。 | PHPで機能開発したのか、管理画面操作やテーマ修正中心か。 |
| PHP経験年数だけで上級扱いする | 長期保守でも設計や新規開発経験がない場合がある。 | 要件定義、基本設計、DB設計、レビュー経験の有無。 |
| Laravel経験ありをAPI設計経験ありと見る | 画面CRUDだけの可能性がある。 | REST APIを作ったか、認証やエラー設計まで担当したか。 |
| AWS環境参画をAWS構築経験として出す | 利用者として参画しただけではインフラ要件を満たさない。 | EC2、RDS、S3などを設定したか、ログ確認やデプロイのみか。 |
| 古いPHP保守経験者をモダン開発に即提案する | Docker、Composer、Git運用、テスト文化に慣れていない場合がある。 | PHP 8、Laravel、CI/CD、コードレビューの経験。 |
| DB経験を軽く見る | PHP案件ではDB設計やSQL品質が実装力に直結する。 | JOIN、Index、Migration、N+1対策、トランザクション経験。 |
ポイント
- WordPress経験、Laravel経験、AWS経験は中身を確認してから提案する。
- Laravel経験ありをAPI設計経験ありとして扱わない。
- 古いPHP保守経験とモダンLaravel開発経験は、強みも提案先も違う。
14 / Proposal
提案時の注意点とコメント例
提案コメントでは「PHP経験あり」では弱いです。案件側が安心できるように、FW、工程、実装範囲、周辺技術を短く補足します。
提案時の注意点
- PHP、Laravel、WordPress、CakePHPを同じ経験として扱わない。
- 新規開発、保守改修、移行、運用で求める力が違うことを補足する。
- Laravel案件ではDB、API、テスト、Git/Docker経験も確認して添える。
- レガシー案件では古い環境への耐性、調査力、慎重な改修経験を強みにする。
- クラウド必須案件ではAWSの担当範囲を誇張しない。
ポイント
- 提案コメントは「PHP経験あり」で止めず、FW、工程、担当範囲を補足する。
- 案件側の不安に合わせて、API、DB、AWS、保守、移行などの根拠を短く添える。
- 誇張せず、面談で確認した事実ベースでコメントする。
15 / Check
確認テスト
案件概要、スキルシート、面談、提案の判断軸が残っているかを確認します。答えを暗記するより、自分の言葉で説明できることを目指します。
1. PHP案件で「Laravel経験あり」と書かれていたら、追加で何を確認しますか。
2. WordPress経験者をLaravel案件に提案する時の注意点は何ですか。
3. LAMPの4要素を説明してください。
4. API開発経験を確認する時、外部API利用と何を分けて聞きますか。
5. PHP上級者として提案しやすい経験を3つ挙げてください。
6. 「AWS環境でPHP開発」と書かれていたら何を確認しますか。
7. ECサイト案件で、PHP実装力に加えて特に確認すべき経験は何ですか。
ポイント
- 確認テストは暗記ではなく、案件概要・スキルシート・面談・提案をつなげて説明できるかを見る。
- Laravel、WordPress、API、AWS、レガシー移行の違いを自分の言葉で説明できれば実務で使いやすい。
- 分からない単語は飛ばさず、候補者に確認する質問へ変換する。
16 / Summary
まとめ
PHPの提案精度は、技術名を知っているかよりも、案件の型と候補者の経験粒度を合わせられるかで決まります。
案件概要
PHP、Laravel、WordPress、DB、API、AWS、工程、開発種別を分解して読む。
スキルシート
技術名の羅列ではなく、担当工程、実装範囲、成果物、周辺技術を見る。
登録面談
「何を使ったか」から「何を設計し、どう判断したか」まで深掘りする。
提案
PHP経験ありで止めず、案件側の不安を埋める具体経験を短く添える。
提案コメント例